【仕事に行きたくない病に罹った看護師さんへ】よくある症状と3つの処方箋
看護師の仕事は体力的にも精神的にも大変です。
特に夜勤や長時間勤務の後、大型連休の最後の日などは、「もう、仕事に行きたくない・・・」と考えてしまう人も多いのではないでしょうか。
私が担当をさせて頂いた看護師さんは、以下のような状況で仕事に行きたくない病に罹ってしまったようです。
【看護師Aさん】
• 24才女性( 臨床経験約3年/内科病棟勤務)
Aさんは、新卒で今の大学病院に就職して約3年。仕事にもある程度慣れてきて、後輩のプリセプターを任されるようになりました。
最初は後輩の指導にもやりがいを持って取り組んでいましたが、後輩の指導・通常業務・委員会活動と業務が増えたことで、
自分の中での優先順位やスケジュール調整がうまくできず、悩まれていたそうです。
ある時から朝起きるのが辛くなり、夜勤明けの次の日などは特に仕事に行きたくないと感じるようになってしまい、
最後は退職することになってしまったとのことでした。
上記のようなことは誰でも起こりえることだと思います。
せっかく縁があって就職した仕事先を退職することになるのは、できれば避けたいところですね。
今回は誰でも罹る可能性があり、放っておくととても怖い「仕事に行きたくない病」のよくある症状と対処法についてご紹介していきます。
「仕事に行きたくない病」のよくある症状と原因
ここでは看護師のみなさんが「仕事に行きたくない病」に罹ってしまったときのよくある症状についてご紹介します。
1)人間関係がうまくいかなくて、職場に行くのが憂鬱
「仕事に行きたくない病」と感じてしまう原因の中で一番多いのが、人間関係です。
怖い先輩や厳しい上司。自己主張が強い同僚やわがままばかり言う医者。上下関係が厳しいと言われる看護師の世界では、人間関係を良好に保つことは困難
なケースも多く、同じ職場の人のことを考えるだけで憂鬱になってしまう人が多いようです。
2)過酷な仕事や勤務シフトがきつい
慢性的な人不足が原因で、一人ひとりにかかる業務負担が多くなってしまっているケースや、夜勤や早番遅番など変則的な勤務に加えて、希望の休みが取りづ
らい勤務シフトが組まれてしまい、もう仕事に行きたくないと考えてしまうようです。
3)がんばって働いても給与や待遇で報われない
看護師の仕事は「きつい」「汚い」「危険」の頭文字を取って3Kと言われることがあります。
患者さんの命を預かる仕事は体力的にも精神的にも負担が大きな仕事です。がんばって働いているのでそれに見合った待遇や給与をもらえなければ、仕事に行
きたくないと感じても無理のないことなのかもしれません。
3つの処方箋
よくある症状と原因が分かったところで、次に「仕事に行きたくない病」に罹ったしまったあなたへ3つの処方箋をお出ししましょう。
1)看護師の仕事をやっていて良かったと思えたエピソードを思い出す
「仕事に行きたくない」「もう看護師辞めたい」と思ったら、仕事をやっていて良かったことやうれしかったことを思い出してみましょう。
それはどんな場面でしたか?なぜそう感じたのでしょう?
・患者さんから笑顔でありがとうと言ってもらえた
・いつも厳しい上司からよくやったねと褒められた
・意見がぶつかっていた同僚と理解し合うことができた
・自分が教育した新人や後輩が成長した姿を見たとき
仕事をやっていて良かったと思った時のことを具体的にイメージすることで、また仕事をがんばろうという前向きな気持ちになれるかもしれません。
2)無理をせずに休みを取る
「仕事に行きたくない」と感じたら、我慢せずに休みを取ってしまうことも一つの手段です。看護師の仕事はミスが許されない仕事でもあります。
ネガティブな気持ちになっている時は、体力的にも疲れが溜まっている可能性が高いため、集中力も落ち、重大なミスを招いてしまうかもしれません。
早めに休日希望を出し、有給休暇と合わせて連休を取ってみても良いと思います。
しっかり休んで気分転換することで、またがんばろうと思えるはずです。
3)なぜ仕事に行きたくないのか理由を書き出してみる
仕事に行きたくない理由は人によって様々です。まずはその理由を思いつくままに書き出してみましょう。紙がなければ、携帯のメール文などでも
構いません。すべて書き出すことで理由がハッキリ明確になります。
仕事に行きたくない理由が明確になれば、あとは解決策を考えるだけです。他人や環境を変えることは難しいですが、自分自身を変えることはできます。
まずは自分が行うことができる解決策を考えてみましょう。
自分でできる解決策が全く思いつかない場合は、友人や知り合いに相談することで自分では思いつかなかった解決策が見つかるかもしれません。
いかがでしたか?
今回は「仕事に行きたくない病」に罹ってしまったあなたに、3つの処方箋をご紹介しましたが、
ご紹介した方法を試しても治らない場合には、最終手段で仕事を退職することを検討する必要があるかもしれません。
ストレスを抱え、モチベーションが上がらないまま仕事を続けることは、重大なミスを誘発する可能性が高くなりますし、
周りの人達に迷惑をかけてしまうかもしれません。
無理に仕事を続けることであなた自身が体調を崩し、不本意な形で退職するのは当然避けたいところだと思います。
それなら、自分自身がなぜ仕事に行きたくないのかということをしっかり分析した上で、それでも退職を検討する必要があれば、
しっかりと計画を立てることが重要です。
「仕事に行きたくない病」に罹った時は、自分自身と向き合う良いタイミングと捉えてみてください。
あなたが仕事でまた輝けるように、応援しています。