【異業種からの看護師転職】社会人経験のある看護師が持つ大きな3つの武器って何?

お仕事紹介をさせて頂いている中で、社会人経験のある方(異業種から看護師に転職された方)の担当をさせて頂くことが最近増えてきたように感じます。
看護師は一般職に比べ就職率が非常に高く、収入も安定しているため異業種を経験されてから看護師資格を取得し、転職される方も多いのだと思います。

では実際に転職の際に、社会人経験を経て看護師になられた方は、社会人経験のない方と比較して、有利になるのでしょうか。それとも不利になるのでしょうか。

今回は、看護師資格と准看護師資格の違いついて解説しながら、看護師になるための方法についてもお伝えしていきたいと思います。
そのうえで、社会人経験看護師が持つ大きな3つの武器についてお伝えし、社会人としての経験が看護職で働く際にどう活きてくるのかについてお伝えします。

これから看護職を目指そうとしている人も、社会人経験を経て看護師資格をすでに取得された人も、ぜひご覧ください。

社会人から看護師になるには?

異業種から看護職に就くためには、看護師資格または准看護師資格のどちらかを取得しなければなりません。
そもそも看護師と准看護師では何が違うのでしょうか。

①免許の発行元が違う
正看護師免許は国(厚生労働大臣)が発行しますが、准看護師免許は「各都道府県」(知事)が発行します。
正看護師免許は国家資格ですが、准看護師免許は国家資格ではありません。但し、転居本籍地の都道府県が変わらなければ、全国で有効です。
※本籍地の変更や氏名変更があった場合には、各都道府県に免許書換え申請を行うことで有効となります。

②仕事内容の違い
「保健師助産師看護師法」によると、「『看護師』とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とするものをいう。」(第一章第五条)とあり、「『准看護師』とは、都道府県知事の免許を受けて、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、前条に規定することを行うことを業とする者をいう。」とあります。
つまり法律上、准看護師は正看護師の指示を受けて仕事を行うことになりますが、指示を出す看護師も医療行為を行うためには、医師の指示を受けて行うため、仕事をするうえでの資格による区別はあまりないようです。

③給与の違い
厚労省のデータ(賃金構造基本統計調査2017年)をみると、正看護師の年収平均額は約478万円、准看護師の年収平均額は約406万円となっており、1年間では約70万円近くの差がついています。給与で比べると准看護師は正看護師に比べて給与水準が低いことが分かります。

④就職先の違い
正看護師と准看護師では資格による就職先の制限などはありませんが、准看護師の病院への就職は難しい現状があります。病院には看護基準という看護師の配置人数に関する決まりがあり、准看護師1名配置していても計算上は看護師0.5人配置での計算をすることになっているため、准看護師の採用を控えている病院が多いのです。

学校種別による違い

自分が取得したい資格が決まったら、次は学校選びです。
通学する学校種別によって、取得できる資格も変わってきますし、通学期間にも違いがありますので、注意が必要です。

看護職に就くための資格が取得できる学校は以下の通りです。
◆都道府県知事指定の准看護師養成所(准看護師)
比較的入学しやすく、2年制なので資格取得までの期間が短く学費も安いため、異業種から看護職を目指す人にとっては一番ハードルが低い。

◆看護専門学校/看護短期大学(看護師)
4年制のところもあるが、ほとんどの学校が3年制のため、特に異業種から看護師資格取得を目指す人や、准看護師から看護師資格取得を目指す人は通うケースが多い。

◆看護大学(看護師/保健師/助産師)
4年制のため通学期間は他の学校と比べ一番長いが、看護師資格だけでなく、学位の取得や保健師・助産師など他資格の取得も可能。

社会人経験は看護職でどう活きる?

社会人経験を経て看護師になると、すぐに新卒で看護師になった人に比べて、医療に関する経験や手技などのスキルが低いと思われがちですが、社会人経験がある看護師には実は大きな3つの武器があります。下記にまとめてみますので、ご覧ください。

【武器その1】接遇・マナーやコミュニケーションスキルが高い
医療機関や介護施設も昔とは違い、高い接遇やマナーを求められる傾向にあります。すぐに新卒で看護師になった人に比べ、社会人経験を経て看護師になった方であれば、社会人として必要なマナーを備えている可能性が高いため、アドバンテージがあるのです。
また社会人経験があると、看護師のような専門職と違い、社内での連携だけでなく、様々な社外の企業や法人とのやりとりを経験していることが多いため、柔軟なコミュニケーションスキルを身につけていると思います。看護業務はチーム医療が中心となります。もちろん看護師同士だけでなく、他職種(医師/放射線技師/臨床検査技師/薬剤師/リハビリ職/介護職等)との連携がとても重要となります。看護業務を行う様々な場面で柔軟なコミュニケーション力が武器として活きてくるのです。

【武器その2】PCスキルや文章作成能力が高い
PCスキルが高いといっても、ExcelやWordなどの難しいスキルを期待されているわけではありません。一般的な文字入力(タイピング能力)やメールが使える程度の能力(PCに慣れている)があることが武器になるのです。看護師になるための勉強でPCの勉強をすることはあまりありません。最近では医療機関だけでなく、電子カルテの導入が進んでおり、電子カルテが導入されていない施設でも、メールでのやりとりは必須となってきているため、介護施設でもPCスキルを求められる求人が増えています。また、報告書や資料などを作る際にも社会人経験がある人の場合、文章作成能力は高い傾向にあるため重宝されるのです。

【武器その3】モチベーションの高さ
看護師資格を取得するためには、お金も時間もかかりますし、最初から看護師を目指した人よりも、社会人を経てから看護師資格を取得するためには、高いモチベーションがあったはずです。当然、採用担当者も高いモチベーションを持って、長く働いてくれるだろうと期待してくれるため、内定をもらえる可能性が高くなります。また、向上心があり目標達成力も高いと評価される傾向がありますので、入職後も高い評価を得られやすいでしょう。

いかがでしたでしょうか。

社会人から看護師資格を取得するのは容易ではありませんが、苦労して社会人を経て看護資格を取得されたあなたでしたら、看護職として辛いことがあった時にも、きっと乗り越えられるはずです。
今回ご紹介した3つの武器をしっかり認識して、これまでの社会人としての経験や知識を活かし、ぜひ看護職としてご活躍して頂きたいと思います。
また、これから看護師を目指される方も今回の記事を読んだことで、社会人経験を持った看護師になるイメージを持って頂けたようでしたら幸いです。

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