私、看護師向いていないし辞めようかな・・・と思ったら考えるべきたった2つのこと
このコラムを開いたあなたは、「私、看護師に向いていないかも?」と思っているのではないでしょうか?
そんな気持ちで働いていても、イヤなことばかりを考えてしまい、不満が溜まるいっぽうです。
当然、こんな状況では精神的にもかなり辛く、憂鬱になったり辞めたいとも思ってしまいますよね。
そこで今回は何かのきっかけで「看護師向いていないかも?」と思ってしまったあなたに、
ぜひ考えてほしい2つのことについてお伝えしていきます。
本当に向いていないのは看護師ではなく仕事内容?それとも環境?【気持ちを冷静に確認してみよう】
まず、自分の気持ちを冷静に確認してみましょう。
あなたが今本当に向いていないと感じているのは、看護師という資格を活かした仕事全てのことでしょうか?
それとも、今いる職場環境や仕事内容のことなのでしょうか。
自分の気持ちを確認するためには、看護師に向いていないと思った「きっかけ」について思い出すことから始めてみます。
そのきっかけはどんな場面でいくつありましたか?
きっかけが1つや2つ程度なら、まだ看護師に向いていないと感じるのは早いかもしれません。
なぜなら本当に向いていないのは、そう感じた現在の職場が原因の可能性が高いからです。
逆にきっかけが複数ある場合や1つの職場だけでなく、複数の異なる職場や仕事で同じように感じたのであれば、
今まで経験してきた看護師としての仕事が合っていなかった可能性が高くなります。
①きっかけが1~2つ程度の場合
きっかけが1~2つ程度の場合で、現在の職場に関連することが原因と考えられるときには、以下の点についてもう少し深く考えてみてください。
・知識や経験不足が原因では?
仕事中、何回もおなじような内容でミスをしてしまったり、やらなければいけない仕事をうまくできなかったりした時に、看護師に向いていないと考えて
しまいがちです。しかし、このようなことはどんな仕事でも起こる可能性があります。ではなぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか?
こういったことは、あなたの看護師としての適性に問題があって発生するのではなく、経験や技術、知識などが足りないために起こってしまうのです。
ですから、このことだけをきっかけに看護師が向いていないと考えるのは、少し早いかもしれません。
・コミュニケーションスキルが原因では?
看護師のお仕事は技術や知識も大事ですが、同じくらいコミュニケーションが大事です。
職場の人間関係ではもちろん、患者様や利用者様と接する機会も多いため、いかに対人関係のスキルがあるかということが大事になってきますが、
そもそも人と接することに苦手意識を感じている場合などは、看護師の仕事が向いていないのではないかと考えてしまいがちです。
また、職場の仲間や先輩から「看護師に向いていなんじゃない?」と言われてしまった場合なども、看護師として向いていないのではなく、
コミュニケーションがうまくいっていないことが原因の場合がほとんどであり、看護師の適性とは別の話です。
ですからこのことで看護師に向いていないとあきらめる必要はありません。
しかし、コミュニケーションスキルは看護師の仕事だけでなく、どんな仕事でも(作業のみ行うような仕事は別ですが)、
たいてい必要とされる能力ですので、コミュニケーション能力を高めることは必要となります。
すぐにコミュニケーションスキルを高めることは難しいかと思いますが、どんな人と接する時にも先入観をなるべく持たずにポジティブな気持ちで接して
みると良いでしょう。まずは、笑顔で挨拶をしてみることから始めてみてはいかがでしょうか。
②きっかけが複数の場合
きっかけが複数ある場合は、看護師として向いていないというよりも、これまで経験してきた仕事内容が合っていなかった可能性があります。
その場合には、今まで経験されたことのない新しい仕事に挑戦してみるのも良いかもしれません。
以前のコラムでもお伝えしましたが、超高齢者社会の到来に伴い、看護師の資格を活かして働くことのできる職場はどんどん増えてきています。
たとえば、高齢者の見守りサービスを行うコールセンターでのお仕事や、訪問看護や訪問診療の付添、旅行添乗などのお仕事、新薬の開発試験などに携わる治験のお仕事や保育園で健康管理を行うようなお仕事もあります。特にコールセンターでのお仕事は、デスクワークが中心となりますし、治験に携わるお仕事なども医療行為はありません。これまでの経験が病院やクリニック、介護施設でのお仕事のみだった場合には、少し抵抗があるかもしれませんが、逆に医療行為を伴うお仕事よりも適性があるかもしれません。
※コールセンターや訪問看護については、【ママナースを目指す!】のコラムで特徴をまとめていますので、ご覧ください。
もちろん、病院やクリニック、介護施設などでのお仕事もありますが、看護師に求められる役割が施設によって少しずつ変わってきていますので、
これまで経験してきた仕事内容が合っていないと感じたとしても、仕事内容を少し変えるだけで、また違った視点で仕事ができるかもしれません。
では、自分に合った仕事内容を探すにはどうしたらよいでしょうか。
それには、たくさんの仕事内容を少しずつ経験してみて、自分に合った仕事を見つけるのが良いと思います。
もちろん、何回も転職をするのは大変だと思いますので、派遣で働いてみるという方法をオススメします。
派遣であれば様々な職場を経験できますし、実際に働いてみることができますので、自分が続けていけそうか確認することもできます。
また、色々な経験ができますので、看護師として向いていないのではなく、これまでの仕事が合っていなかったことを実感できるのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか。
看護師に向いていないと感じ辞めたいと思ってしまったとしても、そう思ってしまったきっかけを冷静に分析することで、物事の本質を捉えることができるはずです。
看護で大事なことは「エビデンス」ですよね。看護師に向いていないと決めつけてしまう前に、しっかりとエビデンスを確認してみましょう。
看護師としてのあなたを必要とする患者様やご利用者様が未来で待っているはずです。